野球肩・野球肘｜新潟こうど接骨院

野球肩・野球肘で知っておくべきこと
野球肘はピッチャーに多く生じる病態です。投球動作に関してのきっかけがあるためピッチャーに起こりやすく、ボールを投げる際に肘の靭帯に負担がかかりやすく、ストレスがかかるため発症しやすくなります。成長期の骨は成熟が不十分なため炎症が起きやすく、もろいため繰り返しの負荷がかかると骨に傷がつき野球肘を起こします。肘が痛いというと大半が内側の肘の靭帯を損傷しています。これは肘の内側の靭帯が擦り減り、骨が傷つき深くなり炎症が起きます。投球を止めると症状が落ち着き軽減しますが、またボールを投げると炎症が現れます。
小児期は骨の発達が未熟で折れやすく損傷を受けやすいので、軽減は早いですが炎症が起きやすいのが特徴です。
野球肩は野球肘と違いピッチャー以外にも多く発症します。主に野手に多く、野球肘と同様に肩を酷使した場合に発症します。
野球肩になると肩の痛みだけでなく、痺れや周囲の筋肉、靭帯に損傷をきたします。
野球肘と野球肩はいずれも成長期や小児期で骨がしっかりと発達していない状態で負荷をかける投球動作や送球動作に支障をきたすので、症状がみられる前にいつもと違う肘や肩に炎症がみられたら早めに受診することが大切です。

野球肩、野球肘は主に投球の動作で起きることが多いです。

野球肘は加速期とフォロースルー期に起きることがあります。加速期は肘関節の内側に牽引力が加わり、外側には圧迫、回旋の作用が生じます。フォロースルー期では、肘関節の後方に圧迫、衝突が生じます。それによって肘関節内側の障害は、内側靭帯の微小断裂により疼痛が強い時は肘が伸びなくなる可能性がございます。　

野球肩は特にコッキング期と加速期に起きることが多いです。フォロースルーでも起きることがあります。コッキング期は腕は体の後ろで肩の外転・外旋が強調されて、肩後方の三角筋、棘上筋、棘下筋、小円筋が収縮し、前方関節包や肩甲下筋は引き伸ばされて肩前面痛の原因となります。
加速期は肩の内旋と前腕の回内が強調されて腕は体の前方に振り出されるため、肩後方の筋が収縮しつつ牽引されることによって、肩後方に痛みが発生したり、ときには肩甲上神経を圧迫して棘下筋の萎縮の原因になったりします。
フォロースルー期はボールでは腕が振り抜けて肩甲骨の外転が強調され、手指は遠心力によって血行障害を起こすことがあります。

野球肩と野球肘の原因は主に投げすぎによるオーバーワークが原因ですが、それ以外に原因が二つあります。

一つ目は柔軟性低下、筋力不足です。
太ももやお尻、脊柱、肩甲骨まわりの緊張が強まり、関節の動きが硬くなっていると運動フォームの崩れにつながる可能性があります。
また、正しいフォームで運動を続けるには、身体を支える筋力も必要です。
とくに体幹や足腰の筋力が弱いと身体が安定しないため、フォームの乱れから肘や肩にかかるストレスを強めてしまう場合があります。

二つ目は悪い投球フォームです。理想の投球フォームとして、エネルギーを股関節→肩甲骨→肘→手首の順で伝えるフォームが理想とされています。
しかし、初心者で全身が使えていない方は、手だけでボールを投げるフォームになりやすいです。
手投げになっている方は肘の外反ストレスが強まり、軟骨や腱を痛めるリスクを高めてしまい、野球肘、野球肩の原因になります。

野球肘・野球肩は、過度なオーバーユースにより投球動作の繰り返しによる負担が原因とされています。
野球肘では肘内側に痛み、野球肩では肩後ろの外側に痛みを生じることが多いです。
それに伴い、腫れや可動域制限などといった症状があります。
それらを放置してしまいますと、最悪のケース手術、成長期の方ですと成長障害などが起こり得る可能性がございます。
軟骨や靭帯が擦り減り、一定以上の可動域が上げられなくなるなど、日常生活動作が困難となり、後遺症として残る場合があります。
ですので、痛みなどを感じた、違和感がある方はまず安静することが大切です。それに加え、ストレッチやトレーニングなどをすることで予防となります。

当院では野球肩と野球肘の施術に以下の内容があります。
1. EMS
特殊な電気施術になります。原因となっている筋肉の部分にパットを貼り、筋肉を緩めていく効果が期待できます。
2. 楽トレ
先程のEMSとは違い、より深い筋肉（インナーマッスル）へのアプローチを行い、筋肉を動かし痛みの軽減をすることが出来ます。
3. 肩甲骨はがし
症状の度合いにもよりますが、動かしても問題のない範囲の場合は、肩甲骨周辺の筋肉をストレッチしながら関節を動かして可動域の軽減を行います。
4. 上半身筋膜ストレッチ
上記の肩甲骨はがし同様に、動かしても問題のない範囲の場合、肩甲骨はがしより更に筋肉を伸ばして可動域の軽減を作ります。

野球肘、野球肩を軽減していくためのポイントとしては、安静にする事が一番重要です。ですが、他のチームメンバーへの影響やチーム状況、大会の日程、規模など様々な理由で安静に出来ないということも多く見られます。運動を続けながら軽減を目指す為には、影響のある筋肉のトレーニングや緩める事、アイシングと温めを状況に応じて使い分ける事、運動前や日常生活でストレッチをして頂く事、練習量や運動強度をコントロールする事、投球フォームを軽減する事などを行って頂きたいのですが、これだけの内容を専門家の手助けなく行うことは難しい場合が多い為、通院をすることをお勧めいたします。