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産後腰痛 について

産後腰痛とは?

産後腰痛は、その名の通り出産後の多くの女性に起こるトラブルの一つとして認知されている症状です。腰痛そのものは産後に限らず、妊娠初期から後期までの体調や体重、体型の変化でほとんどの方が経験されるため、厳密に区別するものではないかもしれません。しかし、やはり産前と産後では身体の状態が大きく異なるため、ここではあえて別物として扱っていきます。

産後、いわゆる産褥期と言われる期間は、出産日から6〜8週間ほどの時期を指します。この期間は出産後のダメージ回復に専念するため、身体を極力休ませるのが理想ですが、実際には赤ちゃんのお世話などに追われて、休息もままならない方が多いのが現実です。産後は、最も軽症であっても全治3ヶ月の怪我と同じとされることがあるため、その際に無理をしたり、難産だったりした場合には、骨盤の歪みなどから腰痛の悪化や回復の遅れが顕著になることが考えられます。

産後腰痛の根本原因は?

産後ならではの要因を大まかに挙げると、主に以下の3つが挙げられます。

①ホルモンバランスの変化
特に出産時に産道を確保するため、リラキシンというホルモンが分泌されます。このホルモンの影響で、普段は固く固定されている骨盤周辺の組織が緩みやすくなります。出産後から半年ほどは骨盤が歪みやすくなり、腰とのバランスが崩れることで痛みが出やすくなります。

②腹筋や周辺筋力、体力の低下
妊娠中は子宮が大きく膨らむことで、腹筋が伸び、通常の姿勢を維持するのが難しくなります。出産後、伸びた腹筋が瞬時に元に戻ることはなく、回復に時間がかかります。その間、腹筋が不安定な状態を腰で支えるため、腰に負担がかかります。さらに、出産時の体力消耗も腰の負荷を大きくします。

③育児動作に伴う姿勢の変化
抱っこや授乳、オムツ替え、沐浴など、腰を曲げる動作が多く、休む暇がないのが現状です。これにより、腰への負担が大きくなります。

これらの要因以外にも、子宮内膜症などの婦人科系疾患や、他の臓器の不具合が併発している場合もあります。

こんなお悩みはありませんか?

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出産以降、腰を曲げる動作全般が辛い
妊娠〜臨月〜出産と、目まぐるしく変化する腰の負担とアンバランスさに心身が追いつかないまま育児に追われている。

腹筋に力を入れられない
妊娠で腹筋が伸ばされ、臓器も圧迫されたり下垂したりで位置がずれているほか、分娩後の縫合手術等の傷の癒着や痛みなどが原因のことも。

産前産後で体重の増減が激しい
悪阻の症状で痩せたり太ったり、出産後も太ったり痩せたりと増減の幅が極端だと腰の負荷もその都度変わるので、より辛くなる。

寝不足で疲れも痛みも取れにくい
夜泣き対応に夜間授乳と、赤ちゃんの睡眠リズムが整うまでは細切れ睡眠になりがちでまとまって眠れない、又は痛みのせいで眠れないなど。

腰だけでなく全身くまなく辛い
出産後は腰と言わず、首肩両手足と産まれたての命を守るために全身気を張ってオーバーワークで筋肉痛や張り感が絶えない。

産後腰痛に対する当院の考え

腰痛の原因が筋肉、骨格、姿勢や生活習慣、疲労などに起因している場合は、接骨院での継続施術が有効です。反対に、接骨院での施術が向かない場合や適切ではない要因も稀に存在します。主に腎臓や膵臓など内臓の不調による炎症や結石が原因で、腰痛が長引くことがあります。このような場合は、病院で適切な処置を行わないと痛みの軽減が難しくなります。また、骨粗鬆症は産後の一時的な体力低下やバランスの欠如で発症しやすく、少しの刺激でも骨折の可能性があるため注意が必要です。

もし該当する方がいらっしゃる場合は、医師の診断を受け、必要な処置や投薬を行っていただくことをお勧めします。その後、接骨院との並行施術が可能な状態まで回復した際には施術を検討する余地はあるかもしれませんが、少数派であることは否めません。

出産した病院でも、骨盤を支えるベルトや腰痛対策のストレッチ、その他注意事項の指導や提案は行われますが、あくまで最低限で内容にばらつきがちです。早期の回復をご希望の場合は、私たち接骨院を大いに活用していただければと、いつでもお待ちしております。

産後腰痛はなぜ起こるのか?

個人差はありますが、臨月で大きくなるお腹を支えるために腰を反る姿勢を取らざるを得ないことは、ほぼ全ての妊婦さんに共通しています。産後も腹筋の状態が通常に戻るまでは引き続き姿勢維持が腰頼みになる上に、様々な育児動作もまた腰を屈めるものが大半を占めるため、これで腰痛にならない方が奇跡です。

さらに、妊娠中に体重が極端に増えても減っても、腰や膝のみならず身体全体に支障が出ることがあります。また、切迫早産などで絶対安静の長期入院を余儀なくされた場合には、体力や筋力が低下している状態で出産を迎え、その後、日常生活を送れる状態まで回復するのに数ヶ月の時間がかかることも少なくありません。

もちろん、そうならないために、食事や体重管理を含む生活指導や、腹帯・産後用ベルトの活用で症状を最小限に抑えることができている方もたくさんいらっしゃいます。個人差を考慮しつつ、その都度必要かつ最適な対処を続けていければと思います。

産後腰痛を放っておくとどうなるのか?

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産後のケアに時間や手間をかけられず、怒涛の不眠不休の育児モードに突入してしまう方も多いかもしれませんが、まず生活に支障が出るのが、起立・歩行・寝返りなどのあらゆる動作がスムーズにできなくなる可能性です。

症状や弊害は腰痛だけに留まらず、腹筋のみならず骨盤周りの筋肉、特に尿意をコントロールする役割の骨盤底筋の筋力も低下し、尿漏れに悩む方も一定数いらっしゃいます。また、内臓の位置を維持する筋力の低下によって、内臓全体が下垂すれば、代謝も落ちて痩せにくく、太りやすい負のループに陥る方も少なくありません。

医療技術がどんなに進歩しても、人間の自然治癒力や回復速度まではそう簡単に早まるものではないことを忘れないようにして、改めて休息とケアを優先できる環境が必須であると感じました。

産後腰痛に効果的な当院の施術メニューは?

主なおすすめは産後骨盤矯正、電気、鍼をメインとして、さらに個々の希望や症状の部位に合わせて他のメニューも組み合わせています。

【産後骨盤矯正】
産後骨盤矯正は、やはり出産後の骨盤ケアには欠かせない必須メニューであり、産後ベルトなども一緒に活用すれば、効果を補強できるでしょう。

【電気施術】
電気は、特に弱ってしまっている筋肉を身体への負荷を最小限に抑えつつ修復し、底上げ・強化を狙います。他にも、痛みの緩和や軽減、除去を優先するなど、目的ごとにモードを切り替えることも可能です。

【鍼施術】
鍼は、固くなった筋肉をピンポイントで狙って緩めたり、身体全体の調子を整えたりすることができます。こちらもその時々の状態や状況に応じて手法を変えつつ、最適な施術を提案させていただきます。

他にもストレッチや手足特化、頭痛などのお悩みに対応するメニューもありますので、いろいろ試してみるのも良いと思います。

その施術を受けるとどう楽になるの?

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【産後骨盤矯正】
産後骨盤矯正は、出産で生じた骨盤の傾きや歪み、左右差などの不具合を本来のあるべき位置に戻すために微調整を行います。これにより、妊娠で伸びてしまった腹筋や圧迫されていた各臓器も元の位置に戻りやすくなります。下垂しがちな臓器の位置が戻るだけでも代謝が活発になり、産後のダメージからの回復が早まるだけでなく、痩せやすくなるのです。

【電気施術】
電気施術は、特に弱ってしまっている腹筋や腰〜骨盤周辺の筋肉の修復や血流を促進するために、肌に直接貼った電気パッドから筋肉に電気刺激を送ります。この方法により、自力での筋トレが困難な方でも通常より早い回復が見込めます。

【鍼施術】
鍼は、筋肉を緩めるだけでなく、疲労や睡眠不足で乱れがちな自律神経の働きをリセットさせることで、身体の内外から体調を総合的に整えやすくする土台を作ります。これにより、痛みの軽減に大いに寄与することが期待できます。

産後腰痛を軽減するために必要な施術頻度は?

紹介イメージ

理想は毎日施術を受けることだと申し上げたいところですが、現実的でないことも確かです。もちろん無理は禁物です。それでも、その毎日を基準に考えていただき、痛みが続くうちはできるだけ間隔を空けずに通院した方が、症状の変化に細かく対応できるのがこの提案の理由です。

育児を最優先にしようとする中で、それを妨げる痛みがあれば、スムーズに進まないのは明らかです。ケアを怠り、無理を通すことで、結局後でさらに痛い目に遭うという経験は、誰しも心当たりがあるのではないでしょうか。

実際に通院されている方々は、平均して週2〜3回を目安に通院されています。症状が軽減に向かうにつれて来院ペースを徐々に空けていく形に落ち着くことが多いです。

頻繁に来院できない場合でもセルフケアの相談も行っておりますので、まずはお問い合わせをお待ちしております。